あるとき、エミリエや家族とぶつかったフランタはエダと一緒に「死んだ」と嘘をつく。
大切な家族の急死を、手際よく棺桶や葬儀屋の手配をするエミリエやヤーラ。
真相を知ったとき、エミリエは激怒し、44年連れ添った、ふざけた夫との離婚まで裁判所に申し立てる。
調停によりエミリエもフランタも生き方を振り返り、あらためて一緒にいることを決めるが、悪友エダが倒れたことを知る。
見舞いに行き声をかけても、衰弱したエダの姿は、フランタにとって自分の年齢と残された時間を思い知るのに十分すぎた。
家庭を大切にと思うフランタだが、それまでの生き方を捨てて家庭的になる夫の気持ちをいちばん理解していたのは妻のエミリエだった。
夫の異変に気づいたエミリエは……。
主役のヴラストミル・ブロツキーは、1930年代から俳優業に。チェコ・ヌーベルヴァーグを支え、その後ミロシュ・フォアマン作品、イジー・メンツル作品でオスカーにもノミネートされた。「晩秋」で、チェコライオン賞最優秀主演男優賞を受賞。遺作となった。 |