チェコのおとぎばなし 水の精チェコ版「河童」の物語 |
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19世紀のチェコの詩人エルベンが、チェコに伝わる民話をもとにロマン主義の詩を書いている。ドヴォルザークも交響曲にしたチェコを代表する文学である。
チェコには湖に「ヴォドニーク」と呼ばれる水の精が住んでいる。チェコではだれもが知る「ヴォドニーク」。日本の河童と似ていて、月夜に柳の下にあらわれ、水面を見つめている。長い髪、濡れた緑色の燕尾服を着て、月灯りで靴を縫っている。チェコのヴォドニークと人間が接するとき、そこには悲しい運命が待っている。 |
人間の娘と、ヴォドニークと人間の間に生まれた子。娘を奪われた母の愛がよぶ結末とは…… |
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ヴォドニークの住む湖のほとり。そこに住む娘が、ある日どうしても行かなくてはと言い出し、出ていってしまう。
母は待ち受ける運命を知っているかのように娘を止めるのが。娘は湖でヴォドニークの妻となり、子どもにも恵まれる。しかし、夫はそぼ濡れた妖怪じみた生き物である。
娘は母の元に帰りたいと願うが、もう自分には人間以外の血を受け継いだ我が子がいる。
母も娘を取り戻したいと願い、人間の力の及ばないヴォドニークに、娘と会うことを願うが……
チェコの河童「ヴォドニーク」はチェコでもっとも人気のあるヴォーカリスト、ダン・バールタが演じる。サントラ盤はファンタジックでプログレッシブな音楽にあふれ、大ヒットした。映像美は高く評価され、19世紀のおとぎばなしを幻想的にみごとに再現したといえる。脇役を「ルナシー」のアナ・ガイズレロヴァー、「コーリャ」のステラ・ザーズヴォルコヴァーが固める。 |
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2000/チェコ/81分/J&J Jakbisco Film
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